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右も左もわからぬ新米マスターと、力を持たぬ偶像の少女へと襲い掛かる巨人と白い少女。 「キャスター、君は俺が守るから、下がってるんだ!」 「でも、士郎さんっ!」 だがサーヴァントを庇う異例な主に、男は力強く微笑んだ。 「なかなか骨があるな。気に入った、この場は剣を納めよう」 「ちょっと、ライダー!?」 「怒るな、イリヤ。まだ彼らは強さを知らぬ。この場で討つのは面白くない」 気紛れに助けられ、命を拾う二人。この出会いが後の運命を変える。 「俺はライダーのサーヴァント、ロスタム! 少年よ、君の名前を聞こう」 「――――衛宮士郎」 だが、事態は早くも混迷を迎える。僅かな日常を打ち砕いた、巨大な迷宮への招待。 取り込まれた戦う者達は一時的に協力を決めるが――――。 「■■■■■■――――!」 バーサーカーの怪力さえ撥ね退けて、武器ごと一刀両断にする騎兵の剣。 しかし、膝をつき、血を吐いたのは自身であった。 「ラン、サー……貴様ぁっ!」 「おいおい、たかだか一時休戦に過ぎないというのに、あまり儂を信用してくれるなよ。 そんなに無垢に信じられると――――踏み躙りたくなるだろう?」 心臓を貫く槍を無念そうに見下ろし、倒れた巨人を嘲う槍兵。 そのまま、微かに息を残す牛頭の怪物を踏みつけて満足げに言った。 「素晴らしいぞ、バーサーカー。貴様のお陰でアサシンのみならず、忌々しいライダーまで討つ事が出来た。 感謝の気持ちを込めて――――」 ぐしゃり、と足の下で牛の頭が砕け散る。思わず喜悦の笑い声が漏れる。 「――――すぐに楽にしてやろう」 戦う力を失った白い少女を迎え、ささやかに続けられる仮初の日常。 しかし、今度の襲撃者は、衛宮士郎も良く知る、真紅の少女であった。 「まさか、あなたがマスターだったなんてね、衛宮くん」 「遠坂!?」 その隣に並び立つは、神に愛されし美貌を持つ弓兵。 だが、魔を跳ね返す鏡持つ少女と、自身も比類なき射手である少年。そして、イリヤの援護もありかろうじて追い返すことに成功する。 思わぬ勝利に沸き立つ彼らを突き落とす、策を巡らす外道の手腕と、思わぬ訃報。 「桜、なんで、君が……っ」 彼にとっての日常の象徴。守りたかった微笑は、もはやそこにはなく。 「セイバー、あなたがついていて、何故」 問い質され、悔しげに顔を歪める、剣の従者。 「ランサーを追って出た隙に、奴のマスターにやられたらしい。 ――――奴らには借りが出来た。俺にも手伝わせてくれないか」 半身を失った二人の、新しい契約。その誓いは、斃れた者への弔いを。 此度の聖杯戦争を支配するのは、ただ一人の策士の手並み。 昨日の敵は今日の友。訪れた客人は、思わぬ協力を申し出る。 「まさか、アーチャーだけじゃなく、悉くがランサー一人にしてやられてるなんて」 従者を失った赤い少女もまた、槍兵への怒りを胸に。 「それにしても、マスターの仇討ちなんて、義理堅いのね、セイバー」 「自身の誇りの為だ、別に、マスターの為などではない!」 「セイバーは素直じゃないのね」 「う、うるさい!」 「別に、からかってる訳じゃないわ。――――感謝してるのよ。姉として、ね」 「…………ふん。感謝される筋合いなどない」 策謀に負けた者たちの寄り合い所帯は、しかし確かに力を増して。 「何故だ! 何故動かぬ! 奴は裏切りおったのか!?」 焦燥の浮いた表情で、逃げ場を探すランサー。その正面に立つ、伝説の大英雄。 「運命られし――――」 「おおおおおおっっ!!!」 叫び声を上げる下劣なる老王に、最強の魔剣が振り下ろされる。 「――――破滅の剣!」 荒れ狂う炎の刃が外道の身体に喰らいつき、その半身を灼き尽くす。 癒しの両腕と下半身を失い、無様に這い蹲る仇を見下ろし、セイバーは目を閉じた。 「借りは返したぞ、ランサー」 背を向け、見守る仲間達の下へ戻ろうとする、その後ろ。あと数秒もすれば消えてしまうだろう英雄の最期。 「我が令呪に命ず」 その身体を鞭打ち、最期の命令が下される。 「……セイバーを、貫け」 令呪によって編まれた魔力の腕が隣に転がる槍を掴み、不死身の英雄の急所を刺し貫く。 「ふむ、思わぬ者が残ったものだな」 「言峰――――!!!」 そして最後に現れた敵の姿。それは、調停者たる男の姿。 綺麗なフィンも見てみたい
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鋼の看護:A (ナイチンゲール(Grand order)) 魔力で形成されたメスや薬品を使用して仲間の治療を行う。 人を救う逸話によって強化されているため、重症であっても治療可能。人間でもサーヴァントでも変わらず治療できる。 本来は十八~十九世紀の技術なので、他の人間が同じことをしても同じ治療効果は望めない。
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黒鍵が奔る。六つの閃光が綺麗な放物線を描きながらキャスター目がけて襲いかかった。 「うふふ」 だが、キャスターの笑いともに、金属の甲高い悲鳴が響きわたる。 キャスターの周りにひしゃげた黒鍵の残骸が飛び散る。 キャスターの手には、赤く染まった巨大な槍が握れていた。 残骸の雨の中、綺礼はすばやくキャスターの懐に入り込み、キャスターの顎を吹き飛ばすかのように綺礼の拳を舞い上がった。 八大招式・立地通天炮 八極拳絶技が今度こそキャスターを倒すべく名乗りを上げた。 「ふふ、うふふふ」 それをキャスターは凄絶な笑みを浮かべながらそれを迎えた。 「――――っ、言峰が言っていた筆ってコレのことか」 士郎は教会の扉を乱暴に開け、転びそうになりながらも、問題の部屋に到達した。 その手には先ほど見つけた筆が握られていた。 一見なんの変哲のない筆だが、濃密な魔力が感じられる。 絨毯を捲り上げ、床に筆を付けた。 すると筆がだんだん湿りだし、魔力の帯びた赤い液体がトクトクと流れ出で来た。 言峰に言われてようにほぼ走り書きで書いていく。 こんな適当でホントに成功すんのかよと思いつつも、これぐらいのスピードで書かないと間に合わない。 慎重に書いて時間切れで、キャスターに殺されるぐらいなら言峰の言を信じるしかなかった。 「よし」 一応、拙いながらも召喚陣としての体裁を取っている陣をみて深呼吸する。 ここから本番だ。 イメージする。それはかつてこの世界に溢れ、今では空想と貶められた奇跡の再現――魔術。 それを行使するためには本来ありもしない神経を生み出す必要がある。 頭に浮かぶ神経一本一本を裏返して、それぞれが幻想を纏うようにしていく。そのイメージが頭から順に降りていく。 「そ、素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ」 その呪文を唱えた時、体中の魔術回路が一気に励起する。 あり得ないものをあり得るものすることを驕傲と歌うのか体の節々から痛みがこみ上げてきた 「降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」 痛みが増し、思わず先ほど覚えた呪文も忘れそうになる。 「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。 繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する」 召喚陣に赤い燐光をあげる。密閉した空間に風が吹き付ける 「告げる。 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。 聖杯の寄るベに従い、この意、この理に従うならば応えよ。 誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。 汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!!」 痛みが閃光は最高潮に達し、爆発した。ドッサっと士郎は尻餅をつく。急激な虚脱感が体に襲いかかった。 「っ」 片手に焼けるような痛みが走る。見れば、三画で描かれた奇妙な文様が刻まれていた。 召喚陣の中心には、一人の女性がスカートの端をつかみ、恭しく礼をしていた。 「今宵、聖杯の招きに応じ、現界しました。我が名はアーチャー。――弓を射る者です」 アーチャーと名乗る女性が顔を上げた瞬間、士郎は思わず息を飲んでしまった。 言峰がキャスターと呼んだ女も凄絶な美女だったが、それに比肩するほどの美しさだった。 しかも間近で見る分、思わず士郎は見とれてしまった。目の前にいるのが彫刻と錯覚する整った顔立ち。 艶のある金の長い髪は揺れるたびに砂金が零れているように輝いてみえた。 「問おう。あなたが私のマスターか」 「え? あ、ああ。召喚したの――――」 士郎の話を遮ったのは、微弱な揺れと大きな音だった。士郎は現実へと引き戻された。 「悪い。説明あとでするからちょっと来てくれ」 「はい? え、ちょっと」 急な発言に戸惑いを隠せないアーチャーを尻目に士郎は駆け早に聖堂へと向かった。 聖堂の扉には大きな風穴が空き、砕けた木片がそこら中に飛散している。言峰は祭壇にもたれ掛かる形で倒れていた。 「言峰!」 最悪の状況が脳裏を掠め、士郎は急いで駆け寄った。 「令呪。フン、どうやら召喚には成功したようだな。 いま貴様がマスターとなった時点で、ここからは参加者の問題だ。私はもう干渉せん」 少し弱っているものの、その言葉は淀みなく紡がれたので士郎はほっと胸を撫で下ろした。その彼の前に影がすうと伸びてきた。 「御免、ごめん。つよく投げ飛ばしすぎちゃった。お姉さん、反省ですう」 木片を踏み潰しながら、キャスターは一歩ずつ迫ってくる。キャスターは目を細めながら呟いた。 「へー、やるじゃなぁい、僕。サーヴァントを召喚したんだ。 本当はあとでじっくり教えてあげようと思ったのにぃ、こいつが邪魔するから」 キャスターは軽口を叩きながらも、右手の槍を握り替えしていた。 表面的には余裕を装っているものの、こちら側のサーヴァントを警戒しているようだ。 「成る程、こういう事だったのですね」 突然、誰もいない所から声がすると思うと同時にその空間が揺らぎ、アーチャーが実体化した。 「あら、あらあら。随分と可愛らしいわねぇ。お嬢さん。 見たところキャスターみたいだけど、キャスターは私だから、一体なんのサーヴァントかな?」 キャスターの声色からやや警戒心が薄れたのを感じた。士郎は自分の不安が的中したと確信した。 このアーチャーは確かに並はずれた魔力があり、キャスターと同規格だとわかったが 衛宮士郎という存在なら思い一つで殺せるような圧倒的な力が感じられないのだ。 魔力という点を抜けばアーチャーは自分と殆ど大差がなかった。 こちらの心配をよそにアーチャーは前に歩み出ながら、士郎に視線を送った。 “マスター、命令を”という視線を。 士郎は知らず知らずの内に頷いてしまった。なぜならアーチャーには得にも言わせぬ雰囲気があったからだ。 「セイバーというカンジではなさそうねぇ。あ、もしかしてライ――――」 「―――吹き飛べ」 キャスターは消えた。 いや正確には吹き飛ばされた。向こう側でキャスターが転がっていた。 「では、マスター後ほど」 目を見開いている士郎に微笑を浮かべながらアーチャーはしっかりとした足取りで、教会をあとにした。 しくじった。先ほどの衝撃を殺し損ない転がるキャスターは自分の過ちを恥じた。 あの手のサーヴァントが最も危険なのだ。低いステータスでありながらも強力な一手を持った、いわゆる宝具に特化したサーヴァント。 確かにステータスで優秀あるほうが良い。それで戦闘を有利に進めることができるだろう。 しかし劣勢も跳ね返し番狂わせをもたらす切り札というものが別に存在する。それが宝具なのである。 先ほど、キャスターを吹き飛ばした壁も宝具だと考えてよいだろう。 「ぷはぁ。私が知っている奴は厳つい奴多かったもんなぁ。 うーん、三十六変とか七十二変とかやっている奴いたから見た目は重視してないつもりだったけどなぁ。うーん反省」 キャスターが飛ぶようにして立ち上がる。壊れた教会の扉の前で、先ほどのサーヴァントが片手を腰にあて立っていた。 キャスターは凝視する。 白を基調とした豪奢なドレス。明らかに戦場とはほど遠い出で立ちで武人から感じられる殺気というものが一切なかった。 戦場に迷い込んだお姫様という感じである。 「えっと、キャスターですね。いきなり攻撃してなんですが、この場は立ち去ってくれませんか。 マスターとの契約の問答をまだ終えていませんので」 キャスターは思考する。 先ほどの宝具があるために接近戦は芳しくない。なら狙うなら遠距離であろう。 「もう、しかたないわねぇ。お姉さん優しいからこれで許してあげる」 キャスターが指を鳴らし、それに呼応するかのように教会一帯に青い光を灯した特殊な文様が浮き出てきた。 周囲の状況の変化にアーチャーは目を見張った。 「! まさか、それは」 アーチャーの声が震える。先ほどまで月が出ていた夜空が曇り、雨が降っているのだから。 魔術を少しでもかじったモノであるならば絶句していただろう。それは雨乞いのようなものではなくもっと高度な魔術。 「――――天候操作ですか!」 地面に描かれた魔法陣から膨大なマナがくみ上げられキャスターを介して空へと上っていく。 今、雹を降らし、竜巻を起こし、地震をも起こすのもキャスターの思い一つで決まってしまう。 それこそが天候操作。常人でははかり知ることができない領域が目の前にあった。 「まあ、限定的なモノだけど。それより、アーチャー貴方ちょっと病的に白いわ。もうちょっと焼いた方が健康的でいいわよぉー」 極上な笑みを浮かべながら、右手を振り下ろす。 そして世界は光に包まれた。そのあとを追うかのように轟音が響き渡った。
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【元ネタ】ケルト神話 【CLASS】バーサーカー 【マスター】 【真名】ピサール 【性別】男性 【身長・体重】181cm・221kg 【属性】混沌・狂 【ステータス】筋力C 耐久B 敏捷D 魔力B 幸運D 宝具A+ 【クラス別スキル】 狂化:B 全パラメーターを1ランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。 【固有スキル】 芸術審美:E- 芸術作品、美術品への執着心。 芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、 ごく低い確率で真名を看破することができる。 ただし現在はクラス能力により狂化している為、能力を発揮できない。 【宝具】 『屠殺者(アラドヴァル)』 ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:0~99 最大捕捉:1000人 魔人王ピサールが持つ凶暴な意思を持つ血に餓えた毒槍。 周囲から無差別に魔力・生命力を熱として略奪する力を持つ。 略奪をされた対象は体温の低下と体表からの熱の放出により、 周囲の温度が上昇したような錯覚に陥る。 1ターン経過するごとに略奪の範囲が広がり数日間で最大の規模になるが、 略奪の度合いは穂先からの距離に比例して減少する。 熱が一定以上蓄積された状態で一気に開放することで、 広域を焼き尽くす高熱の瘴気として放出する。 『屠殺者』を完全に支配できる者に握られて居なければ、 単独で勝手に動き能力を発動させる。 『遮蔽氷鞘(カラド・ウィシュケ)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1個 封印の釜が変じた、圧縮された冷水の魔術礼装。 包み込んだものと外界との熱のやり取りを遮断する。 『屠殺者』を包み込むことで、熱としての略奪能力を封じることが可能。 この『遮蔽氷鞘』に包まれた武器による攻撃は、 ダメージ判定に冷気によるボーナスを得る 【解説】 毒槍『屠殺者』を持つ、ペルシャの魔人王。 太陽神ルーに槍の回収を命じられたトゥレンの息子たちによって、 黄金の林檎で額を割られ、槍を強奪された。 【出演SS】 マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 七時限目
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C★ UC★★ R★★★ SR★★★★ SSR★★★★★ 剣 イアソン カエサルジル・ド・レェフェルグスベディヴィエールテセウス アルトリア〔オルタ〕アルトリア〔リリィ〕ネロジークフリートシュヴァリエ・デオンラーマランスロットガウェインエリザベート〔ブレイブ〕鈴鹿御前フランケンシュタイン柳生但馬守宗矩女王メイヴディルムッド蘭陵王ラクシュミー葛飾北斎巴御前斎藤一渡辺綱カルナ〔サンタ〕妖精騎士ガウェインローランガレス山南敬助セタンタ宮本伊織 アルトリアアルテラ沖田総司モードレッドネロ〔ブライド〕両儀式宮本武蔵アーサー〔プロト〕シグルド紅閻魔アストルフォディオスクロイ伊吹童子千子村正沖田総司〔オルタ〕徴姉妹シャルルマーニュメドゥーサヤマトタケル 弓 アーラシュ織田信勝 パリス ロビンフッドエウリュアレダビデ子ギルビリー・ザ・キッド俵藤太ウィリアム・テル杉谷善住坊 エミヤアタランテ織田信長トリスタンアン&メアリークロエエミヤ〔オルタ〕エレナアーチャー・インフェルノアルテラ〔サンタ〕浅上藤乃ケイローンアシュヴァッターマン刑部姫カラミティ・ジェーンナイチンゲール〔サンタ〕イリヤ妖精騎士トリスタンアナスタシア&ヴィイゼノビアUDK-バーゲスト雑賀孫一 ギルガメッシュオリオンニコラ・テスラアルジュナアルトリアイシュタル新宿のアーチャーナポレオンジャンヌ超人オリオン清少納言源為朝高杉晋作ドゥルガープトレマイオス 槍 メアリー・アニング 武蔵坊弁慶レオニダス一世ガレス クー・フーリン クー・フーリン〔プロト〕 ロムルスヘクトールディルムッドジャガーマン宝蔵院胤舜 エリザベートアルトリア〔オルタ〕フィン李書文清姫ヴラド三世〔EXTRA〕ジャンヌオルタサンタリリィメドゥーサ源頼光パールヴァティー哪吒ワルキューレ茨木童子秦良玉長尾景虎謎のアルターエゴ・Λカイニス宇津見エリセ虞美人パーシヴァルドン・キホーテ スカサハカルナブリュンヒルデアルトリア玉藻の前エルキドゥエレシュキガルブラダマンテロムルス=クィリヌスヴリトラ妖精騎士ランスロット坂本龍馬ブリトマートビーマ 騎 バーソロミュー ゲオルギウスエドワード・ティーチ メドゥーサブーディカ牛若丸アレキサンダー レジスタンスのライダー 赤兎馬マンドリカルド マリーマルタアン&メアリーアルトリア〔サンタオルタ〕アストルフォ坂田金時モードレッドイシュタル坂本龍馬カーミラ紫式部ハベトロットカイニスエリザベート〔シンデレラ〕ドブルイニャ・ニキチッチ黄飛虎鈴鹿御前〔サマバケ〕ネモ〔サンタ〕 ドレイク女王メイヴイスカンダルオジマンディアスケツァル・コアトルアルトリア〔オルタ〕イヴァン雷帝アキレウス司馬懿ダ・ヴィンチエウロペオデュッセウスネモ太公望コンスタンティノス11世曲亭馬琴武田晴信アンドロメダ 術 アマデウス アンデルセンシェイクスピア陳宮 メディアジル・ド・レェメフィストフェレスクー・フーリンパラケルススバベッジジェロニモアヴィケブロンアスクレピオス張角 エリザベート〔ハロウィン〕メディア〔リリィ〕ナーサリー・ライムエレナエジソンアイリニトクリスマリーギルガメッシュオケアノスのキャスターミドラーシュのキャスタージーク酒呑童子美遊シャルロットマルタ〔サンタ〕大黒天武則天由井正雪 諸葛孔明玉藻の前玄奘三蔵ダ・ヴィンチイリヤマーリン不夜城のキャスターネロアナスタシアスカサハ=スカディ紫式部アルトリア・キャスターミス・クレーン出雲阿国トネリコ久遠寺有珠 殺 佐々木小次郎マタ・ハリシャルロット 呪腕のハサンサンソンファントム 荊軻ジキル&ハイド百貌のハサン風魔小太郎静謐のハサン岡田以蔵 ステンノカーミラ両儀式エミヤスカサハ新宿のアサシン不夜城のアサシンニトクリスアサシン・パライソ加藤段蔵牛若丸虞美人グレイオキタ・J・ソウジ鬼一法眼スルーズヒルドオルトリンデロクスタ耀星のハサン ジャック・ザ・リッパー謎のヒロインX酒呑童子クレオパトラ“山の翁”刑部姫セミラミス李書文カーマ光のコヤンスカヤ呼延灼テスカトリポカ果心居士 狂 スパルタクスアステリオスポール・バニヤン カリギュラエイリークサロメ 呂布奉先ダレイオス三世清姫森長可 ヘラクレスランスロットタマモキャットフランケンシュタインベオウルフ茨木童子茶々エルドラドのバーサーカー織田信長アタランテ〔オルタ〕ジャンヌ〔オルタ〕鬼女紅葉ブリュンヒルデ清少納言クリームヒルトドゥリーヨダナ永倉新八静希草十郎 坂田金時ヴラド三世ナイチンゲールクー・フーリン〔オルタ〕源頼光ヒロインX〔オルタ〕土方歳三項羽アルジュナ〔オルタ〕宮本武蔵ガラテアモルガン伊吹童子千利休アルトリア・キャスター 盾 マシュ・キリエライト 裁 マルタケツァル・コアトル〔サンバ〕アストライアダ・ヴィンチ壱与 ジャンヌ天草四郎ホームズ始皇帝アルトリア卑弥呼アムール〔カレン〕ジェームズ・モリアーティスカサハ=スカディ女教皇ヨハンナメリュジーヌ上杉謙信 讐 アンリマユ (*1) サリエリ ゴルゴーン新宿のアヴェンジャー謎の蘭丸X宇津見エリセクロエ エドモン・ダンテスジャンヌ〔オルタ〕魔王信長Sイシュタル平景清カーマニトクリス〔オルタ〕源頼光/丑御前マリー〔オルタ〕モンテ・クリスト 月 BB BB(水着)ジナコ=カリギリ殺生院キアラ(水着)アーキタイプ:アース 分 徐福 パッションリップメカエリチャンメカエリチャンⅡ号機太歳星君 メルトリリス殺生院キアラ沖田総司〔オルタ〕シトナイキングプロテア蘆屋道満マナナン・マク・リールスーパーバニヤングレゴリー・ラスプーチンラーヴァ/ティアマト 降 謎のヒロインXX謎のアイドルX〔オルタ〕ノクナレア アビゲイル葛飾北斎楊貴妃ボイジャーアビゲイル〔夏〕ヴァン・ゴッホジャック・ド・モレー闇のコヤンスカヤククルカンワンジナ蒼崎青子 詐 ヘファイスティオン九紋竜エリザトラロックケット・クー・ミコケルカリオストロ オベロンレディ・アヴァロン 獣 ドラコー <各クラス> セイバー(剣)アーチャー(弓)ランサー(槍) ライダー(騎)キャスター(術)アサシン(殺) バーサーカー(狂)シールダー(盾)ルーラー(裁) アヴェンジャー(讐)ムーンキャンサー(月) アルターエゴ(分)フォーリナー(降) プリテンダー(詐)ビースト(獣)
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【元ネタ】史実、叙事詩 【CLASS】アーチャー 【マスター】 【真名】スンジャータ・ケイタ 【性別】男性 【身長・体重】174cm・67kg 【属性】中立・善 【ステータス】筋力A 耐久C 敏捷B 魔力B 幸運C 宝具B 【クラス別スキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 単独行動:B マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。 【固有スキル】 カリスマ:C 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。 カリスマは稀有な才能で、小国の王としてはCランクで十分と言える。 【宝具】 『禁忌犯す致命の矢(タブー・オブ・スマングル)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:5~60 最大捕捉:1人 鏃に白い鶏の蹴爪が仕込まれた、不死殺しの矢。 この矢に射られた者は、物理ダメージとは別に魔術的な“孔”が開かれる。 この孔はいかなる方法を持っても塞ぐことは出来ず、その部分より魔力が流れ出て、 通常のサーヴァント・マスターならば数時間の内に死に到る。 また、魔術師殺しの特性も持ち、あらゆる魔術防御はこの鏃に意味を成さない。 【weapon】 『無銘・巨弓』 『致命の矢』を放つ時に使用された巨大な弓。 アーチャーの怪力に耐える頑強さを誇る。 【解説】 マリ帝国を創始した立身帝。1217年生誕。1255年没。在位1230年-1255年。 マリンケ族の小国の王子でありながら幼少時は虚弱体質で、母と共に国外追放されたが その後は戦功を挙げ、黄金の帝国マリを築き挙げた英雄である。 グリオ達が伝えるその生い立ちは実に神話的で、現在でも英雄叙事詩として語られている。 魔牛の娘であった醜女ソゴロンは、マリンケ族の王ナレに献上された。 ナレは醜い女との間に儲けた子が強力な王になるという予言を受けていた為であったが、 生まれた子スンジャータは自分で立ち上がることも喋ることも出来なかった。 それでもナレはスンジャータを後継者に決めていたが、ナレが亡くなるとスンジャータは兄王子によって冷遇された。 ある日、母を侮辱されたスンジャータは一念発起して立ち上がろうとし、持っていた鉄の棒を折ってしまったので、 木の枝を支えに立ち上がり、バオバブの巨木を素手で引っこ抜いて見せた。 この日からスンジャータは強力な狩人へと成長するが、兄とその母達に疎んじられ、国外へ追放されてしまう。 その後、ガーナ王国の旧都を手中に収めていたソソ王国の呪術王スマオロは、周辺諸国をも圧政下に敷こうとし、 王位に着いていた兄は逃亡したので、追放されていたスンジャータが軍を率いてスマオロに立ち向かうことになった。 強力な呪術師であるスマオロを倒すことは不可能と思われたが、臣下達の働きにより、 スマオロの魔法の楽器を奪い、またスマオロの肉体に唯一傷を付けられる弱点を知ることが出来た。 「キリナの戦い」に置いて、数の差は圧倒的に不利だったが、スンジャータはソソ軍を絶え間なく殺し続け、 スマオロに接近し、魔術師にとって禁忌である、鏃に白い鶏の蹴爪が仕込まれた矢を放った。 矢に当たったスマオロは、体から魔力が抜けていくのを感じ取って逃亡し、そのまま消えてしまった。 こうして最大の難敵であった呪術王を倒したスンジャータは旧ガーナ領の覇権を確立し、 以後は政府を創設、農業の発展と国内の治安の維持に力を注いだ。 尚、スンジャータの死因は矢による暗殺とも、不慮の溺死とも言われている。 【コメント】 宝具は、大体の不死身者に有効だが、アヴァロンとアキレウスには多分通じない。 あと、聖杯に接続されて魔力無尽蔵なサーヴァントには殆ど意味が無く、ユグドミレニアのサーヴァントみたいに、 他所の大勢から魔力供給させてる相手にも効果遅いので、物理で倒す方が早い。 適正クラスはアーチャーのみだが、ライダーやランサーになれないこともない。
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クラス:アサシン 属性:中立・悪 真名:ジャックフロスト 出典:民間伝承 地域:イングランド 性別:男 身長・体重:177㎝・84㎏ ステータス:筋力D耐久E敏捷C+魔力B幸運B宝具B クラス別スキル 気配遮断(C+) サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 雪のある場所に限り、ランクが上昇する。 保有スキル 狂化(E) 通常時は狂化の恩恵を受けない。 その代わり、正常な思考力を保つ。 精神汚染(C) 精神が錯乱している為、他の精神干渉系魔術を高確率でシャットアウトする。 ただし同ランクの精神汚染がない人物とは意思疎通が成立しない。 魔力放出〔氷〕(B) 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。 冷気が体を包み、辺りの温度を低下させる。 変化(C) 雪だるまや老人の姿に変わることが可能。 宝具:『凍える掌(フリーズハンド)』 ランク:C 種別:対人 レンジ:0 最大補足:2人 恐ろしく冷たい手。 触れたものの温度を低下させる。 最終的に触れたものの温度は-10℃にまで低下する。 しかし長時間触れることは難しく、基本的にその温度まで下がることは無い。 宝具:『氷漬けの吹雪(フロストブリザード)』 ランク:B 種別:対人 レンジ:1~10 最大補足:100人 吹雪を発生させて周りの温度を低下させる。 吹雪に5秒触れたものに判定を行い、失敗した者を氷漬けにする。 またこの吹雪の中では『直感』のスキルを持たない者を外に出れなくさせる効果を持つ。 太陽、熱に関係する者には効果が低下する。 名前
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【元ネタ】源氏物語 【CLASS】バーサーカー 【マスター】 【真名】六条御息所 【性別】女性 【身長・体重】145cm・41kg 【属性】中立・悪 【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運E 宝具D 【クラス別スキル】 狂化:-(E~A+) 通常時は狂化の恩恵を受けない。その代わり、正常な思考力を保つ。 『嫉妬に燃ゆる物の怪』使用時にのみ怨嗟が増すことによって、分霊の狂化のランクが上昇していく。 【固有スキル】 憑依:B 自身の魂魄を対象に憑依させ、呪い殺す。 対魔力で抵抗可能である。 正体隠蔽:C サーヴァントとしての正体を隠す。 自身をサーヴァントではなく、ただの人間であると誤認させる事ができる。 【宝具】 『嫉妬に燃ゆる物の怪』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:一人 怨嗟のあまり生霊となった彼女の分霊。 自身の魂魄を分割して、もう一人の自分を生成することができる。 ただし、両者ともに独立した存在であるため互いに接点が少なく どちらかが倒れても残った片方には影響が及ばない。 また『嫉妬に燃ゆる物の怪』は、バーサーカーの負の側面を具現化した存在であり バーサーカーの怨嗟が高まるほど狂化スキルのランクが上昇していく。 【解説】 六条御息所、彼女はまさに地獄の業火に焼かれる人である。 生きているとき既に彼女は嫉妬の鬼であり、死んでもなおその霊は救われなかった。 実生活で貞淑で清潔な生活を送れば送るほど、彼女の内なる魂は、ある瞬間に理性の抑制を離れて狂気を演じてしまうのである。 彼女は死に際して源氏に、「我が娘だけは妻の一人にしないでほしい」と懇願する。 男に頼る以外に生きるすべのないこの時代の女性にとって、娘に源氏のような後見ができるのはむしろ望ましいはずなのに、 その言葉からは我が娘にさえ嫉妬するほどに源氏を最後まで愛しぬいた悲しい女の姿が浮かんでくる。 人の心に潜む果てしない闇の世界、そんなこともこの源氏物語は我々に時を越えて伝えてくれる。
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あ行 アーチャー(人名/サーヴァント) 209cm・111kg 涜神の王、ニムロド。 『旧約聖書』におけるノアの子孫であり、クシュの息子。 クシュの父はハム、その父はノアである。 万能の狩人。バベルの塔建設の監督者であり 勇敢な狩人、地上で最初の勇士であると同時に、アッシリア全土を支配した暴君、人類最初の君主とされる。 アラビア語ではナムルード。 アラブの伝説では、アブラハムが生まれた頃世界を支配した王とされ、 悪魔イブリースにそそのかされて魔術や偶像崇拝を行っていたとも。 また、父クシュからアダムとイヴがエデンから追放されていた時に身に着けていた魔法の皮を受け取る。 これを身に着けると動物はその姿を認めただけで倒れてしまい、彼と格闘して人間もいなくなったという。 強大な力を手に入れたニムロドはやがて邪心に取り憑かれ 世界を支配したニムロドは今度は神になろうと手下を使ってバビロニアに巨大な塔を建設し始めた。 これが所謂バベルの塔である。 人間を天国に侵入させ、略奪を行い、天を乗っ取ろうとし、順調に塔は高くなり、昇るのに一年もかかるが頂上は天に届いた。 人間は頂上から雲の中へ矢を射て、射られた天使は血を滴らせながら血に落ちる。 これに怒った神は、塔の建設を終わらせる為に当時の唯一の言語であったヘブライ語を多くの言語に分け 意思の疎通の出来なくなった人々はやがて仲たがいを始めた。 これにより、それ以上塔が高くなる事はなかったという。 性格は傲慢で凶暴、そして残酷。 人間としての能力は穴だらけだが、自己の強さは何者をも凌駕している。 苦悩が刻まれた貌と長き時を闘いに費やした強靭な執念と妄執が、対峙した者に嘔吐感に似た重圧を与える。 かつては自らを神にもなぞらえるほどに欲深く、天に侵攻しようとまで考えたが 当時は神への信仰深い人物でもあった(はなはだ身勝手で独善的な思想ではあったが) だが前述の神罰によって、彼は地位も名誉も、全てを失い辱められ絶望する。 当時の記述に詳細な記録は残されていないが、死後は世界との契約により 神という存在を憎み己の手による復讐の道を辿っていく。 宝具はリヴァイアサンの思念が宿った『天に逆巻く海淵の裘(レ・ディヴィヌス・ペラガス)』 と バベルの塔『惑乱の塔は天高く栄える(タワー・オブ・バベル)』 の2つを有する。 アヴェンジャー(人名/サーヴァント) 168cm(偽)・60kg(偽) 真名はアンチキリスト 〈キリストの敵〉の意で、ギリシア語ではAntichristos。 世界終末のキリストの再臨前に出現して教会を迫害したり世を惑わす偽預言者 見目麗しい容姿を持ってキリストの再臨前に世に現れ、 世に出て最初のうちは善行をなし正に英雄として振舞い、 偶像崇拝者を倒し、さまざまな奇跡を行い人々より多くの信頼を得る。 そして、彼が聖人として認知された後、「666」と呼ばれる計画を行使 世界を退廃と堕落の荒野へと変え、そして彼は人々にこう宣言する。 「我は我が与えし印を持たぬものを救わぬ」と。 そうして世界は闇に覆われ全ては彼の手中へと収まったかと思われた時、キリストは再臨し 世界は救済される。 性格・容姿・素性。 全ての詳細が不明の謎に包まれた人物。 その正体は、黙示録で予言された終末の前に現れる反英雄。 実在の人物ではなく、現象のような存在であり、時代・場所など条件によって 形が変わる朧(おぼろ)な架空の事象。 共通しているのは、予言に記された人物像と行動原理、そして敗北主義者であることである。 戦闘能力は英霊にあるまじき低さであるが、人心掌握と処世術は宝具によらぬものとしては最高クラス。 特筆すべきは不完全ではあるが、奇跡の一端を行使できる点だろう。 望むがままに他者の望みを叶える、文字通りの奇跡、仮初めの幻影であり、使用条件も厳しいが それを鑑みても、破格の異能であることは揺るがない。 なお、本物の奇跡を行使できた人物は歴史上10指に満たず、古来から魔法に最も近い異能の一つだといわれている。 第五次聖杯戦争において、ライダーの手引きによって三枝由紀香に召喚される。 彼女の影響を大きく受け、此度は年若い少女の姿で現界し、日常と非日常の狭間で揺れ動く。 ライダー同様に、終末の到来を実現させるため、冬木市市民の煽動、情報操作、武器調達など 短期間で市民の過半数を指揮下において、混沌と絶望の坩堝へと誘う。 だが、キャスターとの水面下でも協約や、由紀香への思慮など前述の行動原理に反する行いもしている。 イレギュラー 聖杯によって実現されようとされる終末において、ニムロデが語っていた 三つの障害となりうる存在。 一つはランサー・アキレスの存在である。 此度の聖杯戦争に呼ばれたサーヴァントは、いずれも聖杯によって意図的に呼ばれた 英霊たちであり、それぞれが意味と役割を持っている。 だが、アキレスは凛が用意した強力な触媒と、彼女自身の優れた手腕による完璧な召喚によって 聖杯の介在を跳ね除けて呼び出したためである。 2つめは、衛宮士郎。 彼がいずれ守護者と成る存在であるため、ニムロドは強く警戒していた。 なお、なぜ彼が士郎の守護者としての適正を見取ることができたのかは不明である。 最後は、間桐桜。 歪められた聖杯戦争の特異点。 全ての始まりにして、全ての終わり。 間桐の翁によって、原罪と死極の矢を取り込んだ聖杯の欠片を埋め込まれ マザーハーロットとの結節点を得る。 大聖杯、龍脈、および間桐桜を通じて冬木市は徐々に汚染を拡大させていった。 原作同様に、聖杯としての機能を有するが、バベルではより不安定で禍々しい仕様となっている。 もし、英霊の魂を取り込んでいった場合、どのような変貌を遂げるのかまったくの未知数だ。 衛宮士郎(人名/魔術師) えみや しろう。 身長167cm。体重58kg。 穂群原学園2年C組。 第五回聖杯戦争におけるキーパーソン。 本作では、資格はあったもののマスターではない。 家事に並々ならぬ才能を持つ。家庭料理(中でも和食)が得意で、おいしい食事を作るには材料をケチらない。 英語が苦手。工作に没頭する性格。 剣製に特化した魔術回路を所持する一点特化の魔術使いであるが、今現在はまだ回路の起動もできない。 ほかに物の構造・設計を把握することに特化している(構造把握の魔術)。 体内に27の魔術回路を持つが、それは作ったものを使わなかったために放棄され、通常の神経が魔術回路になっている。 本人はそれを知らず、鍛錬のときは死の危険を犯して魔術回路を作ることから始めていた。 8年間続けている魔術の鍛錬は自分が楽しいからしているのではなく、 魔術を身に付ければいずれは誰かの為になると思ってのこと。 10年前の大火災から唯一人生還したことで死んでいった人たちへの償いをこめ、 衛宮切嗣の遺志を継いで正義の味方に憧れて人助けに奔走するが、 それは反英雄としての切嗣とは違って自分を犠牲にして他のみんなが幸せになるというひどく歪んだもの。 彼の価値観には『自分を優先する』ということがない、 というよりも大火災から唯一生き残ってしまったために自分を優先する資格がないと思っている。 人助けはその見返りを求めるのではなく『人助け』そのものを報酬としている歪んだ価値観の持ち主。 大切な目標以外には興味を持たない、持てないという頑固というか遊びのない性格。 目に見える範囲の不幸や不平等を正そうと努力するが、かといって無条件で助けるわけではなく、 本人がそれを打破することに意義があると判断した場合は陰ながら見守る。 本当の両親は一般人で、前回の聖杯戦争の折に聖杯戦争の参加者たちが引き起こした大火災によって死亡。 本人もそのときに瀕死の重傷を負うが座礁した前アーチャーの手によって蘇生し、その後、衛宮切嗣に引き渡される。 バベルの塔の一部が崩御した後、言語の乱れ、秩序と理性の混濁化が進む冬木市内で 街の異常事態を察知し、単身で新たに聳え立つバベルの塔へと事態収束のために乗り込む。 その際、言峰神父との邂逅を果たし、聖杯戦争の基本知識を知り、サーヴァント、セイバーと供に 敵地侵入をし、その折に、襲撃してきたライダーとの戦闘を経て、彼女に囚われていた凛との合流を果たす。 か行 神の座(用語) 根源の渦。 あらゆる出来事の発端となる座標。 万物の始まりにして終焉、この世の全てを記録し、この世の全てを作れるという神の座。 世界の外側にあるとされる、次元論の頂点に在るという“力”。 根源の渦に至るという願いは魔術師に特有のものであり、これは世界の外側への逸脱である。 かつて、ニムロドが挑んだ宙の外へと逸脱せんと天を貫く塔を築いて挑んだ。 キャスター(人名/サーヴァント) さ行 終末(用語) 終末論(しゅうまつろん)は、歴史には終わりがあり、それが歴史そのものの目的でもあるという考え方。 目的論という概念の下位概念。 様々な宗教に共通して存在する世界の終わりであるが バベル内で発生した現象はクリスチャンである言峰神父の願いが発端であることから キリスト教の終末論、イエス・キリストの復活と最後の審判への待望という事柄に関わるものであると 推察されるが、詳細は不明である。 このキリスト教における終末論とは 現在の天地万物にみられる事物の体制が終わりを告げ、 新しい体制の中に生まれ変わる時のことを、意味していると考えられている。 神霊(用語) 神と崇められる自然霊。信仰を失うと精霊の位に落ちる。 発生に人間の想念が関わっていながら、人の意思に影響されずに生まれたもの。 なお、ニムロドが恨む神とは別であり、彼が憎んでいるという存在は世界の中枢。 天上の神の座を守護する番人――――すなわち抑止の力そのものである。 聖杯(用語) 冬木市に伝わるものは、神の血を受けたものではなく古来より伝わる願いを叶える『万能の釜』が原型で、 その力は伝説のものに匹敵する第726聖杯。根源へ至る門。 願望機である大聖杯に繋がる孔にして炉心。大聖杯起動の鍵。 万能の釜そのものではなく、始まりの御三家によって造られた願望器のレプリカである。 その中身の本質は“無色の力”だが、第三回聖杯戦争以降はアンリ・マユに汚染されて 悪性の“力の渦”(呪い、第三要素)になっている。 よって精密な計算・相互作用による矛盾の修正などは絶対に不可能であり、 持ち主の願いをあらゆる解釈による破壊のみによって叶える。 また、ひとたび開けてしまえば際限なく溢れ出し、災厄を巻き起こす。 さらに第四次聖杯戦争において、『聖者の嘆き(ロンギヌス)』 の原罪を混入され 言峰の終末到来の祝詞を受諾し、世界根絶のために力を費やす災厄の器と成り果ててしまう。 その際、この世全ての悪(アンリマユ)とは別にマザーハーロットを孕むことになる。 セイバー(人名/サーヴァント) 167cm・56kg 真名はエルキドゥ バビロニア神話。「ギルガメシュ叙事詩」の英雄。もともとは、シュメールの神話、伝説を起源とする。 もとは神に生み出された泥人形であり、人智を超えた力を持ちながらも知性も性別も無く、 ただ森の獣たちと戯れる生活をしていた。 だが聖娼と名高い女と六日七晩過ごすことで人間の姿と知性を手に入れ、黄金の王との死闘の末にその無二の友となる。 その後は、ギルガメシュと怪物フワワ(フンババ)や天の牡牛グアンナを倒すなど行動を共にした。 しかし、天の牡牛を倒した時、女神イシュタルによる嫉妬が彼の運命を決めてしまった。 後日、神々は天牛を殺した償いとして、二人の英雄のうち、より罪深い方の死を望み、 大気神エンリルの意向により、エンキドゥは呪いで衰弱して死んでしまった。 質素な貫頭衣を身に着けた、きわめて中性的な姿をしている。 その容貌は端麗ながら、雰囲気は人間的なものではなくむしろ魔術師が作る『人形』に近い。 武器は己の身体と『創生槍・ティアマト』 。 獣の言葉も使うことができ、気配探知スキルは最高クラス。 本来は英雄というより神が使用した宝具そのもの。 バベル歴代において最強のサーヴァントであり、個人の単純な性能に絞れば英霊最高位。 かの英雄王のこの世全ての財による万有の力に対して、単一で万能の力を有する。 これは、女神アルルが泥から創造し戦争の神ニヌルタが、神々すら畏怖する王に対抗するために 万能の神の力、あらゆる生命の原典の因子を与えられたことによる。 もっとも、彼自身はその出自を快く思っておらず、今を生きる生物に対して強い敬意と羨望を抱いている。 これは彼がこれまでに歩んできた生の中で、厳しい環境下で弱く儚くも精一杯に生きる 強く気高い彼らの心に深い感銘を受けたためであろう。 そう、彼の願いは、模倣によって得た仮初めの心と身体ではなく、一つの生命として地に根を張ることである。 また容姿に対して人形と揶揄されることがとても嫌いでもある。 前アーチャー(人名/サーヴァント) 166cm・64kg 真名はアシュヴァッターマン 『マハーバーラタ』の戦争でシヴァと戦った兵士。 パーンダヴァ五王子とカウラヴァ百王子に武芸を教えた師、ドローナの息子。 2人の王子間による大戦の際、百王子軍に参戦する。 五王子軍の軍師クリシュナの姦計により、 父ドローナはドゥリシュタドゥユムナに殺され、百王子軍もほぼ壊滅。 復讐に燃えるアシュヴァッターマンは、 クリパ,クリタヴァルマンと共にパーンダヴァ陣営に夜襲をかける。 まず自分の父を殺したドゥリシュタドゥユムナのテントに入り首を刎ね、 陣内にいる者を皆殺しにした。 その時、英雄アシュヴァッターマンは自らのヴィマナに断固とどまり、 水面に降り立って神々すら抵抗しがたいアグネアの武器を発射した。 神殿修道騎士団長の息子は全ての敵に狙いを付け、 煙を伴わぬ火を放つ、きらきら輝く光の武器を四方に浴びせ 五王子、クリシュナ、サーティヤキらを除く五王子軍を全滅させる。 それはまさにユガの終わりに一切を焼き尽くすサンヴァルタカの火のようであった。 まるで広島・長崎の原爆を思わせるこのアグネアの内容はまぎれもなく遥か昔、 紀元前に記された内容なのである。 その後、アシュヴァッターマンは遂に敗北を認め、 頭についていた不思議な宝石をビーマに渡して森へ去っていった。 誇り高き戦士。 善悪に囚われず、自らの魂の赴くままに生き、復讐にその身を焦がした炎のように熱い男。 戦場では粗暴で暴力的な性格だが、根は正義の人で人懐こい悪戯好きの好青年。 回りくどい方針と裏切りが嫌い。好き嫌いと敵味方はまったく別物と考えている。 武勇にも優れた戦士ではあるが、彼の真骨頂は頼みとする宝具と、予測不可能なトリッキーな頭脳である。 古代インドの空中機動兵器。 アグニ(サンスクリット語で「火」を意味する。)の名を冠する 『陽光宿す天の双翼(ヴィマーナ)』、額に、生まれた時より付いていた宝石『瑞験の星月(カウラヴァ)』 そして、神々が最も嫌悪したといわれる禁忌とされる一つの矢『獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)』 の破格の3つの宝具を所有し、マントラ(真言)の力と相まって、大英雄クラスのサーヴァントとも 互角以上に渡り合えるポテンシャルを有する。 特に、彼が自分好みに魔改造したヴィマーナは、破格の機動性能を有する上に 魂魄フィードバックシステム、――常住永遠なるもの「空」とのアクセスを可能とするシステムによって 統覚機能と認識野を一段階昇華、つまり世界と己を一体化させ、可視領域内に補足できる万物の 魂の様々な構造や仕組みを把握することが可能になる。要約すると、究極の探知レーダー。 前回の聖杯戦争で、聖杯の呪いを浴び受肉(前述の魂魄フィードバックシステムによって、昇華寸前の魂を捕捉させ この世に無理やり呼び戻した) 以後は、言峰と袂を分かち、日がな俗世で2度目の生を謳歌していたが、イリヤスフィールによって 箱庭へと強制拉致され、ぶつぶつ言いながら彼女の束の間のままごとに付き合っている。 た行 天の杯(魔法) ヘブンズフィール。第三法。 現存する魔法のうちの三番目に位置する黄金の杯。 アインツベルンから失われたとされる真の不老不死を構造できる御技、魂の物質化のこと。 過去にあった魂から複製体を作成するのではなく、精神体でありながら単体で物質界に干渉できる高次元の存在を作る業。 魂そのものを生き物にして生命体として次の段階に向かうもの。 遠坂凛(人名/魔術師) 2月3日生まれ。身長159㎝。体重47㎏。B77 W57 H80。血液型O。 遠坂家六代目当主。私立穂群原学園2年A組。朝が弱い。第五次聖杯戦争におけるランサーのマスター。 父である遠坂時臣を師とし、言峰綺礼は兄弟子。属性は『五大元素』。 得意な魔術は魔力の流動・変換だが、戦闘には適していないために戦闘には魔力を込めた宝石を使用する。 優秀だが、ここ一番というところで大ポカをやらかすことがあるのはもはや遺伝的なものであり なにか説明するときにかける黒縁眼鏡は伊達。 桜が間桐にもらわれていくときに髪留めを贈ったが、そのときも対価を要求した。 というのも、凛は大切な人にこそ貸しを多く作って繋がりを持っていたいがため。 ただし借りに関してはきちんとした借用書でもない限り認めようとしない。 幼少の頃から、冬木市の異常事態を察知し、独自の調査活動をする。 だが、龍脈の異常汚染は判明できたが、大聖杯と桜の存在に至ることは叶わなかった。 言峰綺礼から、ある程度の情報は聞き及んでおり、聖杯戦争への参加目的は 原作よりも、遠坂家の悲願だけでなく、管理人としての事態収束のために強い勝利への渇望がある。 その執念の賜物か、触媒と完璧な召喚の儀式によって、自身の望む最速のサーヴァントを呼び込むことができた。 だが、経験不足と事態の予想以上の深刻さに焦りを生み出し、バベルの塔内部にて初戦を敗北。 その後、間桐桜との邂逅の際に違和感を抱いた彼女は、後を追い間桐邸に乗り込み ライダーと遭遇。人身お供として拉致され、再びバベルの塔内部に連れ去られる。 後に、塔内部へと侵入していた衛宮士郎とセイバーに救出され、行動を共にする。 は行 バーサーカー(人名/サーヴァント) 182cm・80kg 真名はカルキ。 ヒンドゥー教に伝わるヴィシュヌの第十番目の化身にして最後のアヴァターラ。 その名は「永遠」、「時間」、あるいは「汚物を破壊するもの」を意味し 白い駿馬に跨った英雄、または白い馬頭の巨人の姿で描かれる。 西暦428899年の末世(カリ・ユガ)にシャンバラ村のヴィシュヌヤシャスという バラモンの子として生まれるとされており カリ・ユガ(Kali Yuga)と呼ばれる世界が崩れ行く時代に現れ、 そして世の全ての悪を滅ぼし、新たな世界、黄金期(クリタ・ユガ)を築くとされる。 バベル歴代において最優のサーヴァント。 維持神の化身であり、霊長の存続、すなわち抑止力そのものの分体である。 御神体であるカルキが人間界で存在を確立するために構成された人型の器であり 自我・精神を持たず、彼の乗騎たる機動白馬『System K.A.L.K.I(ハヤグリーヴァ)』 によって 世界から発信される危機信号を受信し、目的を完遂させる。 その力は絶大であり、かつてセイバーのクラスとして参加した第四次聖杯戦争では 前アーチャーを除く、単独で五騎を相手にして勝利を収めた。 完全である神の力、世界からのバックアップを有するカルキはあらゆる障害に対して 有効な手段と方法で対処が可能であり、彼を排するのは世界そのものを破壊するに匹敵するほどの 力か、世界との繋がりを遮断させるしか手段はない。 なお前回では、原罪を取り込んだ聖杯の孔を破壊するために放った前アーチャーの『獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)』 の余波から人々を守るために自身を盾にしたためである。 そのため、被害は街の一区画という極小へかなり抑えられ、役目を終えたカルキは次の戦場へと還っていた。 奇しくも、その戦場は10年後の冬木市であり、前回同様アインツベルンの参加者として闘いに身を投じるのであった。 バベル外伝 バベル本編の外伝。 息抜きのために書かれたギャグss。 本編とはうって変わって、セリフ主体のテイストで下ネタが多い。 主人公はアシュヴァッターマン。 ヒロインはイリヤとアンチキリスト。 なお、途中から本編とリンクした裏側の物語、The Tower, La Maison de Dieu backnight が始まる。 副題は花言葉で、それぞれ Taraxacum officinale 「真心の愛」、「思わせぶり」 Helleborus、「私を忘れないで」 である。 バベルZERO 本編の10年前、第四次聖杯戦争の話。 作者の悪い癖で、行き詰ったときに妄想して構想された物語。 コンセプトは昼ドラ。 始まりと終わりは原作と同じで、マスターに割り振られた鯖のクラスも同じ。 登場サーヴァントは以下の通り セイバー カルキ ランサー ベイリン アーチャー アシュヴァッターマン ライダー チンギス・ハーン バーサーカー ピサール キャスター エリザベート・バートリー アサシン キルロイ なお、本編、間章5において、最終決戦カルキVSチンギス・ハーンVSアシュの三つ巴 が描かれている。 また、当初はシグルドとブリュンヒルデが参加予定であった。 バベルの塔の狸 本作、皆鯖WIKIで連載されているss。 前作、FateMINASABA 23th 00ver連載時、登場予定のネブカドネザル2世が製作中であったため それまでの読みきりとして、中篇ssの予定で書かれた。 当初はソロモンVSニムロドVSマザー・ハーロットであった。 だが、書いてるうちに作者が本気で書き始めたため、長編ssとして連載が続くことになる。 コンセプトは鬱サスペンス。バッドエンド症候群に悩まされた作者によって気色の悪いテイストになっている。 主人公はニムロドと士郎。 ヒロインは桜と由紀香、マザーハーロット。・・・・・のつもり。 登場サーヴァントは以下の通り セイバー エルキドゥ ランサー アキレス アーチャー ニムロド ライダー マザーハーロット バーサーカー カルキ キャスター ソロモン アベンジャー アンチキリスト 前アーチャー アシュヴァッターマン ま行 埋葬機関(組織) 聖堂教会の切り札ともいえる吸血鬼専門の異端審問機関。 神への信仰は二の次で、ただ異端を抹殺する力さえあればよいという強面の部署。 メンバーは形式だけでもアデプトで扱いは司祭級、さらに特別権限を持つ異端審問員。 ただし彼らが形式的な異端審問をすることなどないので、単に代行者、または殺し屋とも呼ばれる。 メンバーの証として普段は見えない羽の生えた十字架(剣)の刺青を施す。そこに刻まれている数字が機関でのナンバー。 たとえ大司教でも悪魔憑き、異端ならば処刑する権限と実力を持っているために、教会でも厄介者扱いされている。 この機関こそ教会における異端と囁かれるのも当然だろう。 全吸血鬼の排除と因となる二十七祖の封印を目的とするが、もとは聖遺物の収集をしていた。 完全な実力主義制で、能力があり教会にとって都合の悪いモノを始末するのなら誰でも一員になれる。 ただし年功序列が根強い。 1位から7位の構成員と1名の補欠で構成される。 1位は代々ナルバレックで5位がメレム・ソロモン、6位がミスター・ダウンとその相棒(ミスター・ダウン単独では暫定6位) 7位がシエル。補欠は教会から優れた者をスカウトするが、審問のたびに死亡する為にめまぐるしく交代する。 メンバーには表立っては禁忌とされる魔術を好む者、捕らえてきた異端者を奴隷として扱う者、 近代兵器マニアや殺人快楽性となかなか飽きさせない人材が集まっている。 また、埋葬機関のメンバーはサーヴァントと渡り合うことができる(シエルは防戦レベル)。 今回の聖杯戦争は、聖堂教会において、最も忌むべきものであり、待望となる悲願であった 教義における終末が発生するとの情報を受け、渡航可能な総戦力を冬木市内に送り込む。 埋葬機関も例に漏れず、5位のメレム・ソロモン、6位のミスター・ダウン、7位のシエルが派遣される。 奇しくも同時期に、白翼公トラフィム・オーテンロッゼが何十年とかけて用意してきたアルズベリの儀式が 開始されたため、他の構成員はそちらに行っている。 彼らの冬木への派遣選抜の理由は、単にナルバレックの嫌がらせ。 間桐桜(人名/魔術師) まとう さくら。 3月2日生まれ。身長156㎝。体重46㎏。B85 W56 H87。血液型O。Eカップ。 第五回聖杯戦争におけるライダーのマスター。 穂群原学園1年生。弓道部員で、弓道は衛宮士郎の影響で始めた。 間桐慎二の義妹。今代(最後)の間桐の魔術師(候補)。マキリの聖杯の実験作。 遠坂凛の妹だが、十一年前に後継者がいない間桐に養子に出された。 髪を結んでいるリボンは凛が最初に作ったもの。 本来の属性(起源)は架空元素(虚数)で遠坂の魔術師としてならば大成しただろうが、 間桐の属性である水に変えられたために魔術師としては衛宮士郎なみ。 原作では刻印蟲に魔力を喰われるため、魔術の起動は出来なかったが バベルでは、感情が昂ぶった際に架空元素を起源とした『黒い影』の具現化ができる。 臓硯もその事実を把握していたが、冬木市の治安悪化による万が一の危険に備え、止むを得ず黙認をしている。 目も髪も遠坂の色ではなくなるほど初期(五歳くらい)に身体をいじられており、 その心臓には間桐臓硯の魂の器である本体が寄生している。 10年前に監視用および聖杯の器にするために、第四回聖杯戦争の最後で破壊された聖杯の欠片を触媒として 生み出された刻印虫を体内に植え付けられた。 その際にマザーハーロットとの結節点を取得し、自身の意思とは無関係に 周りの人間の理性を簒奪し、『黒い影』の侵食を続けていく。 また、魔道の伝承のために十一年前から性的虐待を受け、魔道とは関係なしにたびたび間桐慎二に暴行を受け、犯されている。 だが何をされようと隠そうとする。 間桐の魔術師にされたために魔術師の精がないと体が火照っておかしくなってしまう。 原罪など、より純度の高い呪詛を孕んだ聖杯の欠片とマザーハーロットの影響で 原作よりも感情的で不安定であり攻撃的。 彼女自身が、邪悪の呪詛を取り込んでいるため、負の感情に対する高い耐性を得ていたためと考えられる。 だが、絶えず微弱な呪詛を撒き散らすため、彼女の周りには悪辣なトラブルが耐えない。 仲の良い友人で、三枝由紀香、美綴綾子、衛宮士郎がいる。 聖杯戦争直前に、不良グループによる強姦事件の被害にあい、半日もの間輪姦され その後、座礁して海岸で体を休めていたところを間桐臓硯によって、半ば強制的に召喚の儀式を執り行い ライダーを召喚する。 彼女を呼んだことによって、体内の聖杯の欠片が活性化し、ライダー自身の禍々しい魔力と相まって 精神を病む。 そのため、苦肉の策として『溢れる邪淫(ルクスリア・チャリス)』 の力によって意識を混濁化させることによって 汚染侵食の緩和措置を取られた。 間桐慎二(人名) 身長167㎝。体重57㎏。 弓道部副主将。間桐鶴野の息子で間桐桜の義兄。穂群原学園2年C組。 ナルシストで天才肌。極めて自己中心的で自意識過剰な性格で他人を見下す。 弓の腕前はなかなか上手なのだが、本人は暇つぶしと言ってはばからない。 第四次聖杯戦争中は遊学の名目で国外に出されていた。 桜が養子に来たときは多少は苛めながらもかわいがっていた。 しかし間桐の後継者が自分ではなく桜だと知った時、 『生まれを憐れんでいたのは自分ではなく桜の方だった』と思い手酷い暴行を働くようになった。 だが、内心では桜を酷く恐れている。 魔術師としての才能はないが、一般の人間としての才能は多分にある。 それだけに魔術師としての才能がないことを気に病み、鬱屈していき、周囲の人間を見下すようになった。 間桐桜から流布される呪詛によって、徐々に精神を病んでいく。 精神の安定のためか、原作より女遊びなど派手な享楽を繰り返しており、精神科に通院している。 最後は、意識が混濁化した桜の妄言に、ストレスが臨界点を超え暴行する。 その折に、衛宮士郎に彼女の真実を話すと挑発したため、逆上した彼女に殺害された。 ら行 ライダー(人名/サーヴァント) 167cm・53kg 真名は不明。 マザー・ハーロット、「地上の忌むべき者や売春婦達の母たる、大いなる、謎めいたバビロン」。 「グレート・ハーロット(The Great Harlot="大淫婦"の意)」とも呼ばれる。 キリスト教における黙示録に出現し、もろもろの民族、群衆、国民、国語の上に立つ 人々を惑わす悪徳の象徴とされる美女。 『黙示録』によれば“悪魔の住むところ”であり“汚れた霊の巣窟”である。 女性の姿で表されておりきらびやかな装身具を身につけ、手に金杯を持つが、 その杯は姦淫による汚れに穢されているという。 大淫婦は殉教者の血を流すが、神のさばきによって滅ぼされるともいわれる。 新約聖書『ヨハネの黙示録』によると、終末の時、地上に邪悪な獣に跨って姿を現れる。 これ等には明確な名前が付けられておらず、その多くは謎に包まれており その為か多くの文献では黙示録の獣、あるいは666等として紹介されている。 バベル歴代において最悪のサーヴァント。 第四次聖杯戦争において、この世全ての悪(アンリマユ)・聖槍の原罪 そして、言峰による 「見よ。まことにわたし(神)は、新しい天と新しい地とを創造する。 先のことは思い出されず、心に上ることもない。だから、わたしの創造するものを、いついつまでも楽しめ」 という世界の終わりを聖杯に願ったことによる触媒によって、現世に召喚された反英雄である。 もっとも当初は、冬木の街に土着した現象的な形のないものであり 着々と人々の悪意を煽るなどの終末到来のための暗躍を行い、第五次において間桐桜によって召喚され肉体を得る。 正真正銘の邪悪な英霊。 本来は英霊に収まる霊格ではなく、神霊といった方が相応しい。 老若男女問わず誘惑し、堕落させ破滅に追い込む悪徳の華。 笑うと途端に邪気のない聖女のように清らかな表情になる。 宝具は『溢れる邪淫(ルクスリア・チャリス)』 と『黙示録の獣(アポカリプティック・ビースト)』 を有し 特にこの黙示録の獣は、赤き竜より同等の力と権威を戴き、次元違いの力を有する。 呪力の純度は、世界から供給される大源(マナ)と悪意によって大きく上限するが 龍種と同等の力も有しているため、単一でも生半可な英霊では太刀打ちはできず、 審判の日には、天を貫き、大地を腐敗させ、あらゆる生命を死滅させるほどの権威と力を得られるという。 また、彼女自身も「原初」の力を有しているとか。詳細は不明。 ランサー(人名/サーヴァント) 167cm・58kg 真名はアキレス。 イリアス叙事詩の主人公。プティアの王ペレウスと海の女神テティスの息子。 数多くの英雄が激戦を繰り広げたトロイア戦争において、最強の英雄としてその名を讃えられている大英雄。 生まれてから間もなく、母によって冥界を流れるステュクス河の水に全身を浸され不死身となる。 その際に、踵を掴まれていたために唯一の弱点となってしまったアキレス腱の逸話はあまりにも有名だろう。 トロイア戦争の時、アガメムノーン王がアキレウスの妻プリセイスを連れ去ろうとしたことで戦場から去ってしまう。 その後苦戦したアテネ軍からアキレウスに謝罪と参戦を請う使者が来て、 最終的には戦線に復帰し敵側の最強の英雄ヘクトールを倒す。 そして女神エオスの息子メムノンを殺し、トロイア軍を城市まで押し戻しスカイアイ門から入ったところで アポロン神により狙いを定められたパリスのはなった矢に弱点の踵を射られ、さらに次の矢を胸に受けて戦死した。 これにより両軍共に大黒柱を失った形になり、その後の戦局は混迷を極め 死後、アキレスの魂は英雄たちの楽園であるエリュシオンに迎えられたとも、 冥府でオデュッセウスと会見したとも言われる。 容姿は、金髪、碧眼、薄い唇の美男子で、剣、槍、弓矢の腕にも優れ、 さらに素手であっても、どんな敵にも勝てたという。 また、「足の速い」アキレウスとも呼ばれ、父から譲り受けた馬、バリオスとクサントスを除いて、 どんな馬よりも速く走れたといわれる。 バベル歴代で最速のサーヴァント。 名立たる英雄と、神々・幻想種があたりまえのように存在した神代において 無双を誇るまでに到達した無窮の駿足は、地に足を下ろしている限り、慣性の法則に縛られぬあらゆる制動を可能とし その速度は最高で、地球の自転速度に並ぶほど。 彼の願いは、自身の人生に後悔はないが、生前の若さゆえの浅慮な行動を恥じており、次の生を得たときは よく深く思慮し、強く正しい道を進むことを望んでいた。 時に厳しく、時には優しく接する、戦士としてもサーヴァントとしても非常に高潔で優れた人物であり 凛という最高のパートナーを得たことにより、此度の戦場においても輝かしい栄光が得られるはずであった。 だが、この歪んだ聖杯戦争において、彼の力は十二分に発揮することは叶わず 盾にされた凛を庇った隙をつかれ、アーチャーに腱を射られて敗北してしまう。 六道(用語) 六道(りくどう)とは、仏教において迷いあるものが輪廻するという、6種類の迷いある世界のこと。 すべての衆生が生死を繰り返す六つの世界。 迷いのない浄土に対して、まだ迷いのある世界。 地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道。前の三つを三悪道、あとの三つを三善道という。 仏教では、輪廻を空間的事象、あるいは死後に趣(おもむ)く世界ではなく、心の状態として捉える。 たとえば、天道界に趣けば、心の状態が天道のような状態にあり、地獄界に趣けば、 心の状態が地獄のような状態である、と解釈される。 なお一部には、天狗など、この輪廻の道から外れたものを俗に外道(魔縁)という場合もある (ただし、これは仏教全体の共通概念ではない)。 地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天。などのカルマに支配された六種の衆生が、 生命の輪廻の輪の中に表されている。 アシュヴァッターマンによって放たれた『獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)』 ベイリンによって混入された『聖者の嘆き(ロンギヌス)』 の原罪 聖杯に眠るこの世全ての悪(アンリマユ) 第五次聖杯戦争に召喚されたアキレスとカルキを除くサーヴァント、守護者 聖杯降誕の地、冬木市と生命。 神と崇められる自然霊。 位階を別にする六道を揃え、然るべき手順と儀式を行った人間は この輪廻の輪を断ち切ることで解脱が得られるという。 これほどの純度の触媒と、聖杯を持ってすれば、確実に天上の神の座へと届くだろう。 ニムロドと臓硯は、最大の障害となる抑止力(閻魔)の目を逸らすだろう終末の日の中で 儀式を行う腹積もりである。
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夜の新都、ビルの屋上に、二人の人影が立っていた。 「どうしても、魂喰いをやめる気は無いのか?慎二」 正義の味方を目指す魔術師見習いの少年、衛宮士郎は眼前に立つ悪友に問いかけた。 「くどいな。僕にはやりたい事と、やらなけりゃならない事がある。魂喰いはその一つだ」 かつて魔術師を目指していた少年、間桐慎二は、偽臣の書を握りしめ、迷い無く言い放った。 「やらなくちゃいけない事っていうのは、桜の事か?」 「さあね、想像に任せるよ」 その時、慎二のすぐ傍に、飛行服を着た白人が出現した。幽世の存在、サーヴァント。騎乗兵の役を与えられた男だった。 「やあ、シンジから話を聞いている。君がエミヤシロウだね」 敵に対してもにこやかに微笑する男―――普通である。 これまで、士郎とその相棒は、様々なサーヴァントと相対してきた。そのいずれもが、英霊の名に恥じぬ武威と迫力を存在全てから発していた。 だが、目の前のライダーからはそういったものが感じにくい。もっともこれは自分の召喚したバーサーカーにもいえる事例だが。とにかく、このサーヴァントにも言葉を投げかけた。 「あんたは魂喰いなんてして、どうも思わないのか?」 「思うところはあるさ。自分の名と、祖国の名誉に泥を塗る行為だからね」 ライダーの表情から微笑が消え、影が濃くなった。 「しかし、それでも為さねばならないことがあると言えば、君はどう思う?」 「俺は「そこまでだ。ライダー」」 言葉を遮った悪友は、厳しい目で士郎を見ていた。 「お前もだ。衛宮、ここに来たのは話のためじゃない。僕とお前はマスターで、ここには誰もいない。なら、やるべきことは一つだろう?」 慎二の言葉に、士郎も、傍らにサーヴァントを顕現させた。光の粒子が集束し、人型を作り出す。 優雅な束帯。 流水のような黒い髪。 夜海のような黒い目。 ―――美しい子供である。 顕現した英霊は、顔の造作では無く、存在そのものが光を放っているような高貴さと可憐さを持っていた。 正にこの国においての最高の象徴。 人の国に降り立った太陽。 現人神。 衛宮士郎のサーヴァント、バーサーカー。 幼帝が、口を開く。涼やかな声である。しかしその口調には怒りが混ざっている。 「朕(わたし)が治めた神州の民草。その方が民草を傷つけし異人か」 バーサーカーの問いに対し、ライダーも答えた。 「その通りです。天皇陛下」 「やめる気は無いのだな?」 「ええ、正義を勝ち取るには戦い以外ありますまい」 「水天皇、安徳帝言仁である。異国の英雄よ、この場で散華せよ」 バーサーカーの手に握られた剣が、輝きを増す。 瞬間、ライダーが跳躍する。その周囲には風が渦巻いていた。 「ドイツ第三帝国、ルフトヴァッフェ所属、ハンス・ウルリッヒ・ルーデル―――征くぞ」 風は物体を形作る。それは飛行機の形状となったそれにライダーは乗り込んだ。 空気が変わる。ライダーは今まで相対したサーヴァント達に勝るとも劣らない武威を見せつけた。 ―――然り。 馬を持たない騎士などいない。文字通りの意味での人馬一体ならぬ、人機一体。 あの飛行機―――Ju87、ドイツ第三帝国が誇った急降下爆撃機。それに騎乗した状態でこそ、『ライダー』たりえるのだと、士郎は理解した。 そのままシュトゥーカは急上昇し、上空で点になるまで飛び上がり続けた。 警報音に似た風切りの音。友軍の兵士達からはジェリコのラッパと呼ばれ、敵軍の兵士達からは悪魔のサイレンと呼ばれた轟音が夜空に響き渡る。 「来るみたいだぞ。バーサーカー」 「うむ。こっちに近づいている」 慎二は既に退避している中、ビルの屋上に残っているのは士郎とバーサーカーだけだ。 バーサーカーが剣を構える。かつては持つにも一苦労していた神器は苦もなく振るうことができるようになった。 協力者の力によるものだが、だからこそ彼等のためにも負けるわけにはいかないと、士郎は思う。 決意を新たに空を睨む。 鉄の怪鳥は寸前まで迫り、両翼に顕現した37mmFlak18機関砲が一斉に火を噴いた。 「―――ほう」 ライダーのサーヴァントたる英雄、ハンス・ウルリッヒ・ルーデルは眼下の光景に少しばかりの驚きを口にした。 飛来した弾丸は、全てバーサーカーたる安徳天皇が身体から発した魔力によって、中空で叩き落とされた。 「やるね、しかし『慣れているとは思えない』」 あれだけの荒技が最初から使えるのであれば、この身が接敵した瞬間に粉々にすることも難しくなかったはずだ。 考えてみればあのバーサーカーは最初見たときから、そのステータスの高さやスキルの多さに比較して、身のこなしや戦略の判断が、どうもチグハグなのだ。 英雄は戦いをくぐり抜け続けた者達だ。 十字軍の勇士として騎士の中の騎士と謳われた獅子心王。 剛力と巨躯を誇るペリシテの巨人兵士。 天帝の子である九つの太陽を撃墜した弓の神。 暗殺教団の伝説を生み出した山の老人達の始祖。 そのいずれとも相対したライダーだからこそ分かる。バーサーカーのあの力は、何らかの方法で底上げされたものだ。サーヴァントを易々と強化できるということは、 「キャスター、か」 ライダーは機関砲を消失させ、別の装備を顕現させた。 「ああ、いい。これこそオペラだ。カイザーを『脚色』したかいがあった」 激戦が行われている場所から離れた別のビルの屋上では、キャスターのサーヴァントが歓喜の表情で右手を振るっていた。 「それでこそだ。カイザー!ドラッへの力を奮い、全ての敵を噛み砕け!!」 「本当にあのナチ野郎に勝てるんでしょうね。衛宮君とバーサーカーは」 興奮するキャスターこと、リヒャルト・ワーグナー。バーサーカーを次元違いに強化した張本人は、背後から怨嗟に満ちた目で自分を見るマスター、遠坂凛を見やった。 「たりめえだ。魔力放出、対魔力、筋力も耐久も敏捷性もパワーアップ、こいつで勝てねえ方がおかしいぜ」 「そう、それならいいけど」 「フロイライン。今はオペラを楽しもうぜ。世紀の天才、ワーグナーの新作オペラだ。感涙モノだぜ?」 「ええ、バーサーカー一人強化するのに、劇場一つ借り切って遠坂家の全資産の半分をマスターである私に無断で使ったかと思うと血の涙が出そうだわ」 遠坂凛にとって、このサーヴァントは召喚した当初から気に入らなかった。 性格に難があるだけでは無く、維持にかかる魔力は通常の三倍。そのくせ魔術は使えない。 そして、凛にとって最大の不幸は呼び出した彼が史実通りの浪費家だった点に尽きる。 凛が戦費として蓄えていた貯蓄は、二日でキャスターの放蕩のために消えた。 そして、キャスターの宝具。『至高なる我が絢爛歌劇(リヒャルト・ワーグナー・フェストシュピールハウス)』を更に豪華にするためと称して、遠坂家が先祖代々受け継いできた土地や宝石、魔道書にまでキャスターは目をつけた。 劇場の彫刻一つのために幾つの金には代えられない宝石が人手に渡ったのか、考えたくも無い。 しかも、宝具に対する効果は、ただ豪華になるだけだと知ったとき、本気で令呪で自決させようかと思った。 しかし、凛は悪夢がまだ終わっていないことを、次のキャスターの台詞で思い知った。 「なーに、ケチなこと言ってんだ。俺が使ったのはフロイラインの全財産だぜ?」 ―――ハ?ナニヲイイヤガリマシタカ? 「俺は半端な仕事はしねえ。使う時はパーッと使うべきだ。宝石はまとめて宝石商に売った。家も土地も売った。まあ、坊主の家に厄介になるから不便は無えだろ。あと、それでも足りない分は借金したから、ほれ」 そう言うとキャスターは、闇金として評判が悪い金融会社のチラシを真っ白になっている凛に手渡し、自分は持ってきたワインを飲みながら、観戦の続きをしている。 「あー、美味え。パトロンの金で飲む酒程美味い酒はねえや」 故に、大爆発寸前の凛に気づく筈も無く、飲み干したワインの空瓶を放り投げる。それは凛の頭に当たった。 「ありゃ、もう空か。しかたねえ、フロイライン。ちょっとそこの無人契約機で金出して」 「死ねや、コラアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 凛の鉄拳がキャスターの顔面に直撃し、そのまま回転しながら吹っ飛ばされたキャスターはビルから転落した。 「ハア、ハア、ハア、ハア、ハア……」 肩で息をした凛は、戦闘中のビルを見ると、絶叫した。 「勝てぇぇぇぇぇぇ!!勝ちなさい!!衛宮君、バーサーカー!!勝たないと私がどうするか分かってんでしょうねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 遠坂凛の声が聞こえる。 遠いのでよく聞こえないが、どうやら勝利を願って激励してくれているらしい。 「……勝たないとな、バーサーカー」 「当たり前だ!勝って、聖杯を手に入れるのだ!!」 バーサーカーは意気込みも露わに、水流を操り飛行機からの銃撃を防いでいる。 年相応の元気な子供らしい表情を見せたバーサーカーの姿に、士郎はそれを頼もしく思いながら、バーサーカーの願いを思い出していた。 『朕(わたし)に、別に聖杯で叶えたい願い事は無い。しいていえば、聖杯を手に入れること自体が目的だな』 バーサーカーが、安徳天皇が、聖杯を手に入れることを切望しているのは、叶えたい願いがあるからでは無い。 正確に言えば、安徳天皇の願いは、『自分で何かを手に入れる』ことだ。 生前持っていた帝位は、自分で手に入れた物では無く、他者から与えられただけのものだった。 自分は幸せだったのだろう。国で最高の位に座り、三食が与えられ、多くの者達が最期まで守ってくれた。 だからこそ、自分は自分で手に入れた何かが欲しい。かつての生は紛れもなく幸福だったと、多くの人々に守られたこの身は決して無為な存在ではなかったと、胸を張って言えるように。 バーサーカーの叫びに、士郎は頷いた。 「ああ、聖杯は俺達の物だ」 「全く、頑固な対空砲火だ。いや、放水か?」 Ju87を操りながら、ライダーことハンス・ウルリッヒ・ルーデルは下から放たれる水の弾丸を回避していた。 凄まじい攻撃だが、ライダーは涼しい顔で回避していた。急降下爆撃のプロフェッショナルとして、無数の対空砲火をくぐりぬけてきたライダーにとって、この程度の弾幕ならば、それほど慌てるものでもなかった。 地上に目を落とす。 自分の戦友であるシンジは、既に遠く離れた場所に退避している。攻撃の頃合いだろう。 ―――床に身を伏せ、気色の悪い生物に嬲られる少女。 それが、ライダーが現世で始めて見た光景だった。 シンジからある程度のことを聞いたライダーは、当然元凶である怪老を斃そうとしたが、何を仕掛けているかわからない以上、シンジと共に聖杯を手に入れるしか、シンジも本来のマスターである少女もあの不気味な屋敷からは解放されないと理解した。 『あいつの為じゃ無いさ……だけど、それでも妹だからね。聖杯の力を少し分けてやるくらい吝かじゃないよ』 最初は戦いに怯えるだけだったあの少年も、今ではかつての戦友達と同じ、かけがえのない相棒となった。 ライダーは決意した。元々願いなど無く、ただ戦いを求めて召喚に応じた身だ。ならばこの身と、爆撃の技をもって聖杯を手に入れようと。その為なら泥でも舐めてみせると。 「聖杯は手に入れる。戦友とその妹を、妄執と狂気から永遠に解放するために」 飛行機が、急上昇し、そして急降下してくる。その動きに、士郎とバーサーカーは息をのんだ。 それこそ、ペリシテの巨人を一撃で葬り去ったライダーの絶技―――!! 「急降下爆撃!!」 「『空の魔王(カノーネン・フォーゲル)』だ。そのビルなど、ひとたまりも無い。仮に爆撃に持ちこたえたとしても、地上までの自由落下に耐える事はできない……さらばだ。東洋の皇帝と、マスターの少年よ」 爆弾が全て投下され、一斉に屋上の敵を狙う。 悪魔のサイレンと共に飛来してくる爆弾を見ながら、バーサーカーは自らの宝具、『水天宮草薙剣(すいてんぐうくさなぎのつるぎ)』を構えた。 「士郎!ゆくぞ!」 声色には僅かに緊張の色が混ざり、身体は強張っている。それでも両眼は空を見ていた。 そんなバーサーカーを見て、士郎は剣を構えている手に、自分の手を重ね合わせる。 「大丈夫、できる筈だ」 その言葉に、バーサーカーは花のように笑った。 「当たり前だ!」 構えている剣から湧き出す魔力が霧となり、周囲を白色に包む。魔力の集束は必要無い。『解き放て』ば、全ては終わる。自らの魂に刻まれた八岐大蛇の因子と、血に刻まれた天照大神の因子を合一させ、生まれる力を全て神剣に流れ込ませる。 想像するは、かつてこの剣に名を付けた日ノ本最強の武人、創造するは、その英雄がかつて振るった至高の一撃。 今にも衝突しようとする上空の爆弾と、『射線』上にいるライダーの機体目がけて、振り下ろす。 真名開放に、バーサーカーと士郎、二人の声が重なった。 「「『天叢雲(あめのむらくも)』」」 ―――かくして、神話の蛇は再び現世に顕現する。 「!?」 空中に出現した洪水。 ライダーにはそうとしか言いようが無かった。濁流は爆弾に衝突すると、爆風全てを吸収、いや、かき消した。 そして、八尾に枝分かれした水流は、四方八方からライダーを屠りにかかる。 「戦略兵器も持っていたのか。参ったな」 だが、危機的状況にあくまでライダーの口調は軽い。機体を操り、水流から逃げにかかる。 そして、水流八尾の隙間から、屠るべき敵の姿を垣間見た。 濁流の間隙を縫って飛ぶ。攻撃の全てをスレスレで躱し、或いは機体の一部を犠牲にして飛び続ける。 そして、銃弾の有効射程距離に接近した。 「貴方達と戦えた事は、英霊(エインヘリャル)の誇りだ。全てが終わったら、ヴァルハラで酒を酌み交わそう」 敵への敬意を持ちながら、ライダーは引き金に手をかける。 そして、気がついた。 「あんたは強いよ。ハンス・ウルリッヒ・ルーデル。だけど、あんたの負けだ」 ライダー迎撃の作戦は、二撃目が存在する。一撃目の『天叢雲(あめのむらくも)』、そして。 士郎は、濁流を抜けてきた飛行機に向かって、投影した剣を引き抜く。 それはごく普通の十字剣として生まれ、担い手となった王の心と、聖地奪還に燃える騎士達の思いによって聖剣となった剣。異教徒殺しの宝具。それを一度目にした衛宮士郎の投影によって、それは今彼の手にある。 「『獅子吼する―――勝利の剣(エクスカリバー・ライオンハート)』!!」 聖光が、敵機を包み込み、夜空に一つの太陽が生まれた。 「……ふう、やれやれ。今度の戦争はこれで終わりか」 ビルの屋上に倒れ伏したライダーは、無傷で立つバーサーカーと士郎に一瞥を送ると、上空を見上げた。 夜空を見上げるライダーの下半身は既に消滅している。霊核も損傷しているのであろう、最早動くこともできそうにない。 「あの攻撃がフェイントで、マスターの攻撃が本命だったとはなあ」 呑気そうに笑うライダーに、士郎も口を開いた。 「総攻撃をかいくぐって安心したところを、獅子心王の剣でとどめを刺す。あんたを倒すにはこれ以外なかった」 「宝具の二段重ねを使わなければ撃墜できないとまで、思わせるとは、私も偉くなったもんだ」 その時、屋上の片隅から聞こえた足音に、意識がそちらの方を向く。 「……ライダー」 姿を現した慎二に、ライダーはそれまでとはうって変わって沈痛な表情を形作った。 「ああ、畜生、口惜しいな。シンジ達を空に解き放つ事が出来なかった……シンジ、すまない、すまなかった」 「何言ってんの、馬鹿野郎」 英霊の心からの謝罪に、慎二は傲岸に笑った。 「お前がいなくても、僕はやっていける。僕はお前がいなくても大丈夫だ。桜だってどうにかしてみるさ。だから……笑って逝けよ。『戦友』」 慎二のその言葉に僅かな沈黙の後、ライダーはフッと微笑んだ。 「そうか……そうだな、さらばだ戦友、ジークハイル」 「ああ、あばよ。ハンス・ウルリッヒ・ルーデル、僕のサーヴァント。ジークハイル」 そこで、ライダーは完全に消滅した。それまで見届けると、慎二は笑顔のまま涙を流す。 「僕はまだ戦う。宿命と戦ってみせる……衛宮、攻撃したければ、やれよ」 士郎は、無言で背を向けた。そして一言だけ呟いた。 「いつか、皆が笑っていた場所で待っている」 そのまま歩き出す士郎を追う前に、バーサーカーは慎二に向き直る。 「当然、そこにはお前もいる筈だぞ」 そのまま、霊体化し消えた。 自分以外いなくなったビルの屋上で、慎二は空を見上げていた。ライダーが自分を乗せて、翔けた空。 「あいつは、いつか桜も乗せたい、って言ってたよな」 慎二は歩き出す。目指すは間桐の屋敷、呪われた我が家。 「僕は気が短いんだ。いつかなんて、待ってられない。早く、早く、一刻も早く、僕らは自由になる」 歩く道程は険しく、遠く、それでも誇り高く少年は第一歩を歩き出した。